戦後75年の節目の年、今年も皆さまからのご支援を仰ぎ、戦没学生のメッセージⅢ「戦後75年・里帰りコンサートin旧奏楽堂」を開催します。

 

クラウドファンディングについて

プロジェクトタイトル︰「戦没学生の音楽作品よ、甦れ!いま戦争の記憶を語り継ぐ」

URL︰ https://readyfor.jp/projects/senbotsu2020

目標支援額︰ 150万円

募集期間︰ 2020年4月23日(木)〜2020年6月12日(金)23時

 

演奏会について

第3回目となる本演奏会、過去と大きく異なるのは、戦没学生や学友たちの作品を上野公園内の旧奏楽堂で紹介することです。プロジェクトページやチラシの写真は、戦没学生のおひとり葛原守さんがまさにこの旧奏楽堂のステージで卒業演奏に臨んでいるところです。また同じく戦没学生の村野弘二さんは、今回のプログラムでもとりあげられる〈こるはの独唱〉を旧奏楽堂で披露した後に入隊し、戦地へ送られ還らぬ人になりました。ホームグラウンドであった旧東京音楽学校奏楽堂で彼らの作品を響かせることは大きな意味合いを持ちます。

新型コロナウィルスへの対応により予定通りの開催ができない場合にも、日程延期の対応をとって準備を続けていきます。変更が生じた際には、史料室ホームページでもあらためてお知らせいたします。

ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

「戦没学生のメッセージ」プロジェクトとは?

東京音楽学校で学んだ戦没音楽学生の作曲作品の譜面を実際に音にして、大学としてアーカイブ化を進めていくプロジェクト。2017年、東京藝術大学創立130周年の記念事業のひとつとして大石泰教授(演奏藝術センター)・橋本久美子研究員(大学史史料室)が提案し、以来、コンサートの開催を軸にアーカイブ化を進める活動を継続。

プロジェクトメンバー

  • 名誉教授 大石 泰(プロジェクトリーダー)
  • 大学史史料室 橋本久美子(プロジェクトサブリーダー)
  • 演奏藝術センター准教授 楠田健太(クラウドファンディング代表)

沿革

  • 2015年(戦後70年)、2人の東京音楽学校の戦没学生(鬼頭恭一さん村野弘二さん)の譜面がご遺族より藝大に持ち込まれる。藝大の教員たちによって演奏されたことで調査に弾みがつき、さらに葛原守さん草川宏さんの作品が見つかる。
  • 2017年、第1回クラウドファンディングに挑戦。7月30日(日)、「戦没学生のメッセージ」Ⅰ シンポジウム・コンサート「戦時下の東京音楽学校・東京美術学校」開催。パネリストをお迎えし、4名の戦没学生の作品全14曲を演奏。11月23日(木・祝)、ご支援者のリターンのひとつとして関連企画「アーカイブ推進コンサート1」を開催。
  • 2018年、第2回クラウドファンディングに挑戦。7月22日(日)にシンポジウム「今「学徒出陣」をどうとらえるか」、7月29日(日) 戦没学生のメッセージⅡ「戦時下の音楽~教師と生徒」トークイン・コンサートを開催。戦没学生作品に加え、信時潔、橋本國彦ほか当時の先生方の作品も紹介。目玉として、草川宏さんの未完に終わった作品《昭南島入城祝歌》を、下書きに残されたメモを頼りに、彼の構想に沿って補作・オーケストレーションを施し演奏。
  • 2019年、これまで史料室が調査収集してきた戦時下の音楽学生の資料を収蔵・公開するWeb資料館「声聴館」を4月に開館。開館記念の意味合いも込め、7月27日(土) アーカイブ推進コンサート2「作曲家・草川宏のレゾンデートル」を開催。4名の戦没学生のうち一番多くの譜面を遺した草川さんの歌曲・室内楽を紹介する。

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