2020(令和2)年4月から、キャンパスの原則入構禁止により、大学史史料室のスタッフは主に在宅勤務をしております。
出勤する際には、時差通勤や換気、アルコール消毒などを行っています。
仕事を「見える化」しつつ、このような非常事態下での勤務状況そのものを記録していくことは、
アーカイブ業務に携わる我々が今しておくべきことだと考えます。
そのため、当面(在宅勤務が主体となる期間)は、時折こちらのトピックスにて史料室の現状を
お知らせする予定です。
今回は在宅勤務中の仕事に関するスタッフブログ第1弾!
大学史史料室の現状について記します。
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1.情報共有について
勤務は主に、メールで共有されてくる報告・引継ぎの確認からはじまります。
もともとスタッフ同士の勤務日が重ならず、普段から習慣化されていたことが在宅勤務でも活かされたかたちです。
例えば本日の場合…『溶接ニュース』が届いていました!
『溶接ニュース』には、昨年2月に大学史史料室の所蔵資料(段ボール箱で約100箱、合計約1300点!)の資料を
燻蒸消毒していただいた際の記事が掲載されています。
※燻蒸消毒にかんする過去の報告記事は こちら をご覧ください。
イカリ消毒さんによる燻蒸消毒は、史料にとっても史料室スタッフにとっても一大事でした。
この記事はぜひスタッフ皆で分かち合いたい!
…というように、史料室スタッフで共有したいものがあれば、引継ぎに限定せず、メール(写真)を送ります。
また、この機会に試みているのが、Web会議サービスを利用したスタッフミーティングです。
対面で長く話し合うことがなかなか難しい昨今ですが、別の場所で勤務しているスタッフ同士で、その時点の情報共有や意見交換を進めています。
最近(6月1~10日の間)も2回のミーティングを実施し、その概要も記録することにしました。
勤務終了時には毎回それぞれ作業日誌の入力と引き継ぎメールの送信をして、スタッフ間で情報共有しています。
2.お問い合わせへの対応
休室期間中も、順次お問合せを頂いています。
昨年秋にパネルを作成した外国人教師に関する海外からのお問合せ、「戦没学生のメッセージ」プロジェクトにかかわること、
放送メディア・出版物への史料提供など、内容も多種多様です。
なお、「臨時閉室のお知らせ」に記載のとおり、お返事にはお時間を要する可能性がありますこと、ご理解いただけましたら幸いです。
3.寄贈資料の対応
大学史史料室には、他機関からの寄贈資料も日々届けられています。
通常の勤務であれば届き次第寄贈資料情報をリストに入力していきますが、部屋への滞在時間を極力短くするため、こちらは現在保留中。
史料室で仕事が再開できるようになったとき、すぐ入力作業にとりかかれるよう、資料に「要入力」の付箋を貼って机に置いています。
新たな資料情報の入力や配架作業は保留していますが、現在は、これまで入力して修正・点検が必要となっていたデータの
見直しを進めています。
演奏会関係資料に関する作業を例に挙げてみます。
大学史史料室には演奏会のチラシやパンフレットがたくさんあります。
資料リストに入力された演奏会の開催年月日をみると、たくさんの表記が!
例えば…
1990年3月16日
1990/03/16
平成2年3月16日
1990(平成2)年3月16日
平成2(1990)/03/16
過去の入力作業者は現在の史料室スタッフと異なるうえ、複数人で作業しているため、
上記のような不統一が見受けられることもあります。
今回の在宅勤務中には、地道に表記を統一する作業もおこなっています。
こうした寄贈資料・所蔵資料のリスト整理は在宅勤務でも対応できます。
(リストの見直しや修正作業は オフラインでできるため、ネット環境が不安定なスタッフでも心おきなく作業できます!)
まだホームページ上に掲載されていませんが、今回修正したデータは近いうちに公開予定です。
4.関連イベント、展示の準備
今年度開催予定のイベントの準備も、在宅勤務中も継続的に進めている仕事のひとつです。
現在は、コンサート・シンポジウム「戦争の時代の芸術」のパンフレット作成を進めています。
使用写真を検討したり、歌詞情報を調査したり、データの校正をしたり…。
そうした例年の史料調査・開催準備にくわえ、このような状況下での日程・開催方法といった問題もふくめ、模索が続いています。
随時、史料室ホームページにてお知らせいたしますので、楽しみにお待ちいただければ幸いです。
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他にも、史料室ホームページの更新作業や利用案内の英語版作成、お問い合わせへの対応など、仕事はたくさんあります。
対面での来室対応が難しいなかではありますが、見えないところでの情報提供や、今後の情報発信の準備を日々続けております。
まず各自しっかりと体調管理をしながら、今できることを着実に進める。
以上が大学史史料室の現状です。
在宅勤務を主体とする勤務体制がいつまで続くかわかりませんが、また折々に状況をお知らせします。
みなさま、どうぞお体大切にお過ごしください。