藝祭2017 大学史史料室 特別公開
東京音楽学校で 教えた人,学んだ人
明治から昭和まで、東京音楽学校で「教えた人」と「学んだ人」の双方から、同校の個性ゆたかな “学びの場”をお伝えします。
大学史史料室では一昨年より在学中召集(いわゆる学徒出陣)と戦没者の調査等を行っています。経過報告を兼ねた7 月30 日のシンポジウムと演奏会「戦没学生のメッセージ」にて、その意義を世に問うことができました。調査を継続し、情報提供をお待ちします。
出展資料:明治時代の学生の手稿譜、戦没学生の手稿譜、教員の手稿譜、各時代の写真などなど。
先ごろ寄贈された山田耕筰の出版楽譜や音源多数(一時貸出可)。
ごあいさつ
=藝祭2017= 東京藝術大学音楽学部大学史史料室 特別公開
大学史史料室は、平成21年(2009)
一昨年より、東京音楽学校の学徒出陣、
今回は、「東京音楽学校で“教えた人”と“学んだ人”“」
- 『明治十八年年 生徒試験書類』では、
岩倉使節団とともに渡米して音楽を学んだ瓜生繁が、 幸田延にピアノを教えた記録が見られます。 幸田延は幸田露伴の妹で、 数年後には日本初の音楽の国費留学生としてアメリカ、ドイツ、 オーストリアに渡り、帰国後は滝廉太郞や山田耕筰を教えました。 このほど山田耕筰の著作、楽譜、CD等が日本楽劇協会( 山田浩子理事長)より寄贈されましたので、 あわせてご覧ください。
明治時代の音楽学校生は、楽譜を購入するのではなく、学校の楽譜を写して練習しました。当時の授業科目には「写譜」 があります。明治43年に入学してヴァイオリンを学び、 大正時代には後進の指導に当たった上野ひさ(旧姓:田中) の写譜をご覧ください。 - “学んだ人”から“教えた人”になる3名です。
木下保は大正11年に入学して声楽を専攻し、 橋本國彦は大正12年に入学してヴァイオリンを専攻し、 水谷達夫は昭和4年に入学してピアノを専攻しました。 ともに昭和の音楽学校の創作や演奏を支えました。 - 戦時下に学び、「学徒出陣」
から還らなかった戦没学生4名の手稿譜です。 葛原守氏と草川宏氏は昭和15年、 鬼頭恭一氏と村野弘二氏は昭和17年に東京音楽学校に入学されま した。限られた時間で勉強し書きつけた楽譜を、 ご遺族より借用し紹介しています。
お願い
東京音楽学校と音楽学部の制服・制帽、講義ノート、写真など、
戦没学生の情報をお持ちの方、どうぞご一報をお願いします。
平成29年9月8日
平成29年9月8日(金)〜10日(日)
10:30〜16:30(9日は16:00まで)
展示期間中、資料調査や閲覧のご要望には添いかねますので、予めご了承ください。
東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学音楽学部
音楽学部2 号館1 階(2-1-1) Tel.050-5525-2358